台風につき散歩中止からいきなり商売の真髄

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さすがのこの雨風に、今朝の散歩は中止した。

家の中にいるときはそうでもないと思って5時半過ぎに出てみたら、あっと言う間に傘が反転して壊れてしまった。傘ナシではヌレネズミならぬヌレグマといわれそうだったので、と言うのは言い訳で、まあリキが亡くなってから一度も休まなかった散歩ですから、たまに休憩してもリキも文句言わないでしょう。

散歩行かなくても結局オフィスに顔を出す時間は、いつもと一緒。

溜まった手紙を整理していたら、おもしろいものを発見。

イタリア料理は飽きない
      手作りはもっと飽きない

イタリア料理の有名シェフでフランス料理から転向した人は、少なくありません。
その理由は、無意識のうちに翌日も食べている飽きのこない味だといいます。
もう一つ、忘れられない話があります。
それこそ30年近く前だったと思いますが、おいしいといううわさの中華屋さんの若奥さんが何気なく言った言葉があります。
「そんなにおいしいという程ではないおソバ屋さんでも永く続いている店があるでしょう、あれはだしから手作りしているから味がふくざつなのよねーレトルトは単調だからすぐ飽きられてだめ」
私は素人で始めた分、プロから気軽にウンチクを聞けたのでしょう。他の商売でもそうかと思いますが、お客さまがリピートしてくれなかったら絶対にお店はつぶれてしまいます。
このとき、手作りの度合を深めていくことがお店を継続させていく命綱なのかなと思い込むようになりました。
今日食べても、明日食べたくなる商品にするよう日夜努力していきたいです。
(アンジェロ、セールスレター、No72、2007/09)

あまりにもすばらしい内容に、思わずアンジェロのマスターの了解をとって全文を引用しました。

商売のコツであり要諦を、この文章は言い尽くしています。

最近はパソコン相手に仕事をしていると、ついつい自分が「人」を相手に商売していることを忘れてしまっていることに気づきます。

この「人」であるお客様を飽きさせない。飽きさせないためには、自分自身が手作りと言う工夫と改善に飽きないこと。レトルトと言う、借り物の知識や知恵ではない、自分自身の手作りの知識であり知恵が、真のリピートを生み出すことに気がつくこと、これこそが商売の原点であり、スタートです。

通信販売と言う商売においても、まったくこの通りです。

 2006年度の通販売上高が日本通信販売協会から8月末に発表されました。前年度からの伸び率が9.5%と好調を持続し、通販業界全体の売上高は推計で3兆6800億円と過去最高となりました。EC市場の成長を反映したかたちになっていますが、面白いのは企業の売上規模別の成長率です。

 年商10億未満の企業が7%、40億円〜100億円の企業が7.7%、100億〜300億円の企業が6.1%、そして300億円以上の企業が6%と軒並み増加傾向にあるのですが、10億〜40億円の企業だけが−0.3%で売上が伸びていません。この売上規模の企業は、月商でいえば1億〜3億円となり、複数の受注方法を取り始めたり、取扱商品が増え始めるなど、いわば成長段階にある通販企業です。成長段階にありながら、それまでの販売方法が通用しなくなり、新しい販売施策を導入することで売上を伸ばしていかなければならない状況にある企業といって良いかもしれません。
(アナザーランド通信、売上高を伸ばし続けるために、Vol.36、2007/09/05)

私たちのASPサービスのメールマガジンからの引用です。

通信販売と言う商売は、新規だけでも売上げは10億、20億はすぐいく商売ですが、ここには大きな超えられない壁があります。それが上の40億円と言う売上げの壁です。

つまり新規だけでは40億円以上の売上げをあげることは、絶対に出来ません。リピートが必要になると言うことです。

「だしから手作りしているから味がふくざつなのよねー」。リピートを生み出すための真髄をこの言葉は言い尽くしています。リピートするのは他ならぬ「人」なのです。「人」とは生身の生き物であり、感受性にとんだ生き物です。小手先の通用しない世界です。真の心のこもった手作りの作業が不可欠であると言うことです。

更に通信販売は、ソバ屋と違って相手は数十万人と言う「人」が相手です。これを見誤ってはいけません。

数百人と数十万人は、その中身の質が違います。

手作りと言っても、この数十万人に対して手作りである必要があります。

これを勘違いして、すべてのお客様に手作業でサンキューメールを出せる機能を要求するECサイトの社長さんが多いのには驚かされます。彼らはいくら言っても、手作りのふくざつな味を生み出すのは、ソフトウェアであることに気がつかないのです。

ソフトウェアで「手作り」のふくざつな味を生み出すことができることがわかると、簡単に40億円の壁を超えることができるのです。  KAI