ほめて育てるか、しかって育てるか、これもフーフで意見が分かれるところです。しかって育てるほうが創造性を育むと言うのは、もうとっくに結論が出ているのに、勘違いする親はあとを絶ちません。
チチが子をしかり、ハハがお父さんはあんたのことを思ってしかってるんだよ、と言う古典的役割分担などとうに忘れてしまって、なんでしかるのよと、子と一緒になってはむかうハハに、ハハハと力なくワラウしかありません。
職場においても同様で、今の会社はしかれない上司にあふれています。
どうしかればいいかって。
と言うか、しかることと創造性って一体何が関係あるの。
まったく逆としか思えないんですけど。
ところが関係おおあり、ありくいむしなんです。
あるプロジェクト担当Tくん。その上司Jさん。Tくん、担当になって嬉々としてそのスケジュールからなにからやる気満々です。いいねいいねとJさん。
しかし結果はプロジェクト失敗。
ここでJさん、Tくんをしかっても後の祭り。
JさんはTくんのやる気をそぐまいとしからなかったんですけど、Jさん、これがプロジェクト失敗の原因と気づいていない。
プロジェクトとは、問題の発見であり、この問題の解決に尽きるのです。またプロジェクトとは日々の単純作業の積み重ねであって、決して9回裏逆転満塁サヨナラホームランなど、絶対にありえない世界です。しかしそうであってもプロジェクトは、ビジネスマンにとって最高の創造的な仕事です。
家庭もおんなじ。毎日毎日お父さんが行ってきますと出かけ、ただいまと帰ってくる。突然昇進したとかボーナスが出たとか、そんなことフツーはなんもアリマセン。
しかし、この毎日毎日同じことの繰り返しのなかで、毎日毎日同じことを繰り返しているのではないと言うことにツマも子も気づかず、疲れはてて帰ってきたチチを粗末に扱う。
そうですプロジェクトの話です。
日々単純作業の中に、重要な問題が山のように隠れています。この日々の単純作業が重要です。特別チームを組んで特別な勤務体制なんて、もってのほか。フツーの日々の仕事のサイクルの中に、すべての複数のプロジェクトを組み込む必要があります。
上司のJさんは、毎日毎日日課としてプロジェクトにかかわります。どうかかわるか、これが問題の発見であり、発見してTくんをしからなくてはいけないのです。
つまりしかるとは、問題の発見と同義であるのです。
ここで気づいて欲しい。なぜ問題を発見できるのか、です。
それは日々日常と言う日課の中に、プロジェクトの一つ一つの作業を落とし込んでいるからであることを。
日課としているから、普段と違う異常、つまり問題に気づくのです。
家庭も一緒。いつもと違う行動をする、あるいは課せられた日課を果たさない子をしかることこそ、問題の発見であり、この問題を解決に導くことになるのです。
賢明なる上司である、あるいは、父親母親である読者なら、これ以上の説明は不要でしょうから以下割愛させていただきます。 KAI
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