永遠の散歩

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リキ、散歩だよ。

4時30分。寝過ごしてしまった。いつのまにかソファーの上で寝込んでしまったようだ。

あわててお米を2合研いで炊飯器のスイッチを入れる。さあ散歩だよと言うと、シッポをふって応えてくれる。今朝は元気だね、リキ。シッポを高く上げて階段を勢いよく駆け下りる。

いつも通り、首にリードをかけ、散歩のスタート。このときの足取りで今日のリキのご機嫌がわかる。スキップするように歩く時は一番元気な時。よかったね、リキ。

いつもの場所で、大量のオシッコ。一日我慢してたもんね。

しかし今日は、なんだかリキが我が家にやってきた時のことを思い出してしまったよ。

2000年の10月、最初の子が病気になったとかで急遽替わりにと言って現れたリキ。まだ生後2ヶ月にならないのにずいぶんおおきい身体をしているねって、一緒に迎えに行った子どもたちと話したっけ。

我が家の中のリキ。リキ、リキと声を掛けられると、掛けられた方へシッポをふりふり寄っていく。すぐにオシッコの場所も覚えたし、オスワリ、オテも、ほんとに賢い子だったね。

ちょっぴりと言うかすごいと言うか、ありとあらゆるものをかじるのには、困ったよリキ。テーブルの脚、柱、木のガラス戸の枠、エアコンのケーブルとコンセント。

しばらく行って、いつものツツジの生け垣にさしかかる。さっそく本日最初のウンチ。おー出る出る。葉っぱに隠した神妙な顔をのぞき込むと、ウサギの糞のようなウンチになる。ゴメンゴメンもうのぞかないから。これをウェストバッグにいれておいた四つ折りにした新聞チラシでとって、毎朝おーいお茶を買ってもらうポリ袋に入れ、さらにラップに包んでバッグにしまう。

さあここからは坂道。リキは坂道が苦手でとたんにスピードダウン。坂道を上りきったところで2回目のウンチングタイム。さっきよりは柔らかめのウンチ。

更に進むとここはお兄ちゃんの中学校だよ。ここでオスワリ、マテして、10メートル進んだところから、ツケっと言うと、さっそうと駆け寄ってきて左側にぴったり寄り添ってツケをする。もうかわいいんだから。

そう言えばこのツケが最後にリキが覚えたワザ。それまで一緒に散歩していても遅れたり進んだりなかなか歩調を合わせようとしない。左手でここだよここだよと言ってもなかなか通じない。そんなとき本で読んで、「ツケ」なる言葉があることを知って試してみる。

もちろんうまくできればササミジャーキーのおやつがもらえる。

そしてこれもすぐに覚えたよね。リキ。

そして最後の東京電力の横でオシッコ。よく守衛のおじさんに睨まれたよね。

家に戻って、玄関前の水道水で雑巾を絞ってオシッコでよごれた顔と口の周りを拭き、足を洗って玄関に敷いたバスタオルの上で足を拭いて、階段を駆け上がる。そのままお気に入りのソファーの上に。

またあした、一緒に散歩に行こうね、リキ。ずっと、永遠に。 KAI