コストカッターゴーンの本質

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新年会で力説した話です。

ゴーンによる日産の復活の本質は、恐らく誰も理解できていません。これは、世のコストカッターが必ずしもうまくやれなかった事実をみればあきらかです。コストカットすれば復活できるのであれば、世の苦境企業は、すべて復活できます。

まったく想像ですが、ゴーンによる日産の復活の本質は、事実の確認、です。

購買部門のコストをチェックすると、その事実を認識していたのが、G(ゴーン)以前は主任はおろか担当者、しかも、この担当者も前任者からの引継ぎ、と言うありさまで、誰も数字の意味を説明できないのです。

これが蔓延している怖さ。担当役員が報告する数字にまったく根拠がないとは、機能不全以外何者でもありません。これがG以前の日産、今のSONYの実態だと、筆者は思います。誰が悪いとあえて言いません。

ゴーンは、これをひとつひとつ正していきました。担当役員が説明できなければ、担当課長をつれてきて説明させます。その課長も説明できません。主任もダメ。担当者もダメ。ここでやっと、自分たちの組織がなにをやってきたか、明白になるのです。そう、なにも、やってこなかったことが。

ここでやるべきことは、事実の確認です。技術にとって、事実こそすべてです。事実が把握できなくして、一歩も前進は、できません。事実に基づき機能する組織に日産を再構成したことが、ゴーン革命の本質であると、新年あらためて認識したしだいです。 KAI