太刀魚の揚げ漬け
ウェンさんと言うより、中国の魚料理とはこう言うもんだと理解して味わうと、納得のいく料理です。とにかく日本料理の魚のフライと全然違って、魚の身にふっくら感がまるでない。かわりに花椒、とうがらし、しょうがとスパイスが目一杯きいた、からからの表面がめちゃうまい。北京の酒菜の、p.13。
この料理のポイントは漬け汁。片栗粉でまぶした太刀魚の切り身を、順番に170℃の油でカリッと揚げて、そのまま漬け汁に通して器に盛っていく。この揚げ物と漬け汁の組み合わせが絶妙です。筆者は、とんかつを食うとき、とんかつにソースではなくしょうゆをかけますが、この組み合わせと同じで、揚げ物の油とダシのきいた汁ものが絶妙に相性がよくて、これは絶対にクセになる味です。
その肝心の漬け汁の作り方。しょうゆ、酒、酢、砂糖、ごま油、花椒、粗みじん切り唐辛子、しょうがのみじん切り、これらをすべて炒め鍋に入れ、火にかける。沸騰したら、器にうつす。
ね、すごいでしょ、この材料。もちろんスパイスもオールスターですが、なんとしょうゆが入ってるんです。揚げ物にしょうゆの組み合わせが絶妙ってこと、さすがウェンさんもとっくにご承知。
カリカリ、からから、口一杯に頬張って、太刀魚の骨までしゃぶりつくす、これが北京の魚料理だと納得。 KAI
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