Oracleのビジネスモデル−−その選択と言う悪魔

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エンジンにタイヤとハンドルをつければ車になると、本気で信じている部品(エンジン)メーカーのOracle社が、買収した車メーカーの車のエンジンをどうするか、大変興味深い問題でしたが、どうやら期待通り^^;のようです。

ZDnetのBlog、エンタープライズニュースの読み方さんのエントリーOracleのアイデンティティの引用の引用。

ある匿名のウォール街アナリストは、OracleがProject Fusionで複数のデータベースをサポートする可能性は低いと予測し、「Oracleがサポートを決定することはまずないだろう。データベース分野は、同社の収入のおよそ80%を占めているのだから」と指摘した。

このところ矢継ぎ早にアプリケーション・メーカーを買収しているOracle社が、買収した会社のアプリケーション製品が対応するDBMS(データベースエンジン)をOracleにのみ制限するかどうか、見ものだったのです(まだ結論が出たわけではないのですが^^;)。

この問題の本質が何か、これは企業がビジネスモデルを選択創造する上で、ある意味避けて通れない踏み絵なのです。

モデル指向の必要性の中でも書いた通り、社員がお客様に何を買ってもらっているか、どう認識し理解し、これを具体的な業務に実践するかが、企業のすべてであり、ビジネスモデルの本質です。

当然買収されたアプリケーション・メーカーの社員にとっては、お客様に買ってもらっているのは“車”であって“エンジン”ではありません。彼らにとっては性能、つまり、コストパフォーマンスさえ出ればどこのエンジンでもかまいません。しかし、もしコストパフォーマンスの悪いエンジンしか選択できないとすれば、その結果は見えています。

部品と製品、ツールとシステム、これは同じ次元で両立しません。デンソーとトヨタ。究極はこの関係です。

ツールと言う時代の終焉

要はこう言うことです。

Oracle社の選択は、正に悪魔の選択となるのです。 KAI