牛肉のうまみ炒め
愛犬リキを病院に連れて行ったら、獣医さんにリキの年齢を聞かれた。あ、いけない。一昨日リキの誕生日だった。すっかり誕生日が同じわが母親の喜寿にばっかり気を取られ、忘れてました。ゴメン>リキ。
と言うことでなんの脈絡もなく^^;牛肉の炒めものです。北京の酒菜の、p.90。
この炒めものは、いままでのウェンさんの炒めものの、いくつものノウハウのかたまりです。まず、赤唐辛子。あの鶏胸肉の細切り炒めの時に登場した、赤唐辛子は種を除いてぬるま湯に30分ほどつけて柔らかくもどすです。今回のこのもどす目的は、『辛みと香りを立たせるため』と書いてありますが、更にこんなことも書いてあります。
四川地方の料理で、ひと皿で酸スワン・、甜テン・鹹シェン・辣ラーの四つの味が味わえるのが身上。ポイントは「辣」の赤唐辛子を湯でもどしてから使うこと。前章の辛み味と違って、赤い色が料理につかずに、辛みだけを油に移して料理全体になじませるためです。
なーるほど、『辛みだけを油に移して料理全体になじませる』とは、こう言う「概念」であると言葉で初めて聞いて、納得。まったく奥が深い。その上、この酸スワン・、甜テン・鹹シェン・辣ラーの四つの味も、八つの味型の話しの時に紹介しましたが、7番目のうまみ味(魚香味)の本質とは、こう言う「概念」であると、これまた初めて、納得。
で、作り方。牛は切り落とし肉、下味(塩、酒、しょうゆ、水溶き片栗粉、サラダ油)をもみ込み10分ほどおく。炒め鍋で、サラダ油を熱し、みじん切りのしょうがと長ねぎ、薄切りにんにくを炒め、これに赤唐辛子を加え炒める。香りが立ったら牛肉を加えて炒め、水でもどした木くらげを加えて炒め合わせる。肉に火が通ったら、合わせ調味料(酒、しょうゆ、黒酢、砂糖、片栗粉、水)を加えて手早く炒め合わせて出来上がり。
牛肉の炒めものと言えば、牛肉のオイスターソース炒めも奥の深い何とも言えない味でしたが、今回はオイスターの深さと違う、また違った牛肉そのものの味が生きています。ありふれた素材とありふれた調味料の組み合わせから、どうすれば、こう言った深い味の料理が生まれるのか、不思議でたまりません。 KAI
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