今日は外が恐ろしい暑さの割りに、このところの不調がうそのように頭の中が冴えています。クェーサーのことを考えていて、後で書きますが、これが大体見えてきたとたん、競争戦略もいっぺんに見えてしまいました。創造性ってだいたいこう言うもんです。
と言うことで、ソフトセクターの競争戦略論の続きです。
繰り返しになりますが、梅田さんのエントリーBusiness Week誌最新号の特集「Get Creative!」からの引用です。
第一段階: 技術と情報がコモディティ化とグローバル化を引き起こす段階
第二段階: コモディティ化に伴う空洞化、アウトソーシングの段階
第三段階: 「Design Strategy」が「Six Sigma」を代替し始める段階
第四段階: 創造的イノベーションが成長をドライブする段階
第五段階: 新しい「Innovation DNA」を持つ創造的企業が勃興する段階
この第一段階の「技術と情報がコモディティ化とグローバル化」がどんな意味を言っているのか、まずこれを正確に理解することが重要です。
そのために筆者の以前のエントリー「オープンソースの意味が分かった(2)」を引用して説明します。
ある一定以上の「大量」の情報「すべて」を、メンバー全員が共有する意味とは
これは主従関係の逆転が起こっていると考えると全てうまく説明できます。すなわち情報を扱う人間(組織関係)と情報との主従関係の逆転です。
つまり、絶対性ではなく相対的な価値観のシフト現象を、単にコモディティと言っているだけで、もしこれが絶対的なだと勘違いするアナリストがいれば、医療事故による医師免許剥奪以下です。
で、第三段階の「Design Strategy」が「Six Sigma」を代替の意味です。
これを説明するために以前の筆者のエントリー「オープンの意味(2)−−−ビジネスモデルとの関係」から引用します。
オープンにはいろいろな形のオープンがあります。先日やっと意味が理解できたオープンソースの意味もその一つです。
これもシンクロニシティと言うべきか、グッドタイミングで面白い事例が三つあがっています。
インターフェイスのオープン化
一番目は、はてなのオープン化戦略に見るインターフェイスのオープン化です。
(中略)
はてなのビジネスモデルを、今考案中のOML(オープンモデリング記法)を使って記述するとこうなります。<はてな:ビジネスモデル>:
<<ユーザー:1>> |−−−−><はてな:1>
<はてな:2> /−−−−><<ユーザー:2>>
<はてな:3> |−−−−><<スポンサー:3>>
<<スポンサー:3>>|・・・・><はてな:4>;比較するためにGoogleのビジネスモデルもあげておきます。
<グーグル:ビジネスモデル>:
<グーグル:1> |−−−−><グーグル:1>
<グーグル:2> /−−−−><<ユーザー:2>>
<グーグル:3> |−−−−><<スポンサー:3>>
<<スポンサー:3>>|・・・・><グーグル:4>
<<代理店:5>> |−−−−><グーグル:5>
<グーグル:5> |・・・・><<代理店:6>>;
この絵は、筆者が考えるビジネスモデルですが、はてなやグーグルと言う企業は、第一段階の「技術と情報がコモディティ化とグローバル化」しなければなりたたなかったビジネスモデルであることに、誰でも同意できるのではないでしょうか。
ここで言っている<はてな>や<グーグル>と言うオブジェクトは、人ではなくソフトウェアです。もしこのオブジェクトが人間なら、この情報の流れは成り立ちません。つまりビジネスモデルも成立しません。
つまり、第一段階の意味とは、このオブジェクトが人間からソフトウェアへの代替する現象と捉えれば、第二段階も説明でき、更に重要なのは第三段階です。
「Six Sigma」とは過去の人間オブジェクト問題であるのは明らかです。
情報と人間の主客逆転の結果、今何を行わなければいけないか。
上記はてなのビジネスモデルで明らかなように、「Design Strategy」とは、このビジネスモデル自体の、扱う情報に適応したビジネスルールの動的組み換えと言うデザインと同時に、先の人間オブジェクトをカバーするソフトウェアと言うオブジェクトである、(自己組織化)アプリケーション自体の動的な再構成に、全力で立ち向かえるかどうか。この一点が競争戦略の要です。 KAI
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