SNSに未来はあるか

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SNSを筆者が生きている間に利用する可能性は100%ないのですが、SNS現象の意味は考察の対象になります。ちょうどいいタイミングではてなCEO近藤さんのBlogに格好の話題が出ています。

はてなはSNSはやらないんですか?

そういうこともあって、先の質問には「いやあ、やらないんじゃないですか」と答えることが多いわけですが、SNSサービスに見られるいくつかの便利な仕組みには注目をしています。

つまりはてなはSNSには手を出さないと言ってます。こう言ったあたりは経営者の直感であり極めてまともです。つまりはてなにはSNS機能を必要とされていないと言うことがCEOには、手に取るようにわかるのです。このあたりのメカニズムも別途説明しますが、とりあえず今回は本題です。

はてなにとってSNSの位置づけがどうなるか、はてなのビジネスモデルを再びここに持ってくると良く理解できます。

<はてな:ビジネスモデル>:
<<ユーザー:1>> |−−−−><はてな:1>
<はてな:2>    /−−−−><<ユーザー:2>>
<はてな:3>    |−−−−><<スポンサー:3>>
<<スポンサー:3>>|・・・・><はてな:4>;

上のルールのうち1行目、2行目の情報流通量を極大化させることこそ、はてなオブジェクトの機能拡張の目的であることは何度か説明したとおりです。しかしSNS機能の拡張は情報量の流通増大に貢献しません。その理由はSNS機能におけるユーザーと情報の関係にあります。つまりSNSと言うネットワークの性格上ユーザーと情報の関係がほぼ1対1で、情報が不特定の他のユーザーに開かれていない(と言うより開きたくない)ことが、結果的に情報の流通を促進することにつながらないと言うことです。これはSNS機能と言うものが、はてなオブジェクトにすでに現在装備されている機能と、機能上の性格を異にするものであると言う言い方もできます。

つまりは、はてなとSNSの関係から言えば、SNSの未来はないと言うことになります。

それではmixiやGREEと言ったSNSの本流ではどうか。

<SNS :ビジネスモデル>:
<<ユーザー:1>> |−−−−><SNS :1>
<SNS :2>     /−−−−><<ユーザー:2>>
<<ユーザー:3>> |・・・・><SNS :3>
<SNS :3>     /−−−−><<ユーザー:3>>
<SNS :5>     |−−−−><<スポンサー:5>>
<<スポンサー:5>>|・・・・><SNS :6>;

こちらのビジネスモデルはこうなります。はてなとの違いは有料会員からのお金の流れが追加されているところです。

全段で説明した通り、SNSのビジネスモデルでは流通する情報量はユーザー数に依存します。つまり、SNSをビジネスとして成り立たせるにはお金を生み出す情報量の流通を増大させる必要があり、情報量の流通を増加させるためにはユーザー数を増加させる以外に手はありません。

もちろんSNSオブジェクト自体の機能の充実は不可欠ですが、いくら機能を充実させたところで、情報量の流通がユーザー数に依存する体質を変えることは不可能です。

このことから言えることはSNSに未来はないとは言えないけれど、ビジネスモデルとして成功させるためには一千万人クラス(根拠は後述)の会員数の確保が不可欠であると言うのが結論です。 KAI