鶏のチンジャオロース
チンジャオロースは漢字だと「青椒肉絲」と、こうなります。ウー・ウェンのおいしいよ!うちのご飯の、p.77です。さっそくこの本から引用すると、
この料理の主役は、あくまでピーマンです。いためすぎると苦みが出るので、気をつけましょう。
なるほど主役はピーマンだそうです。更に引用して、
「牛肉じゃない!」と思った方へ。チンジャオ(青椒)はピーマンで、ロース(肉絲)はせん切りにした肉のこと。だから、肉はなんでもいいんです。わざわざ高い牛肉でなくても、鶏肉で気楽に作りましょう。
ふんふん、ピーマンが主役だから肉はなんでもいいのか。
と言って食してみました。もうびっくりです。全然肉が脇役なんかではありません。もちろんピーマンも主役のままですが、この鶏肉はりっぱに主役です。しかもピーマンのメリハリのきいたぱりぱりとした食感とからみあって、何とも言えないうまさをかもし出しています。
昔から名前は覚えていなくてもこの牛肉の青椒肉絲を、幾度となく食してきて、はっきり言って一度とおいしいと思ったことがありません。筆者は絶対コース料理を頼みませんので、これは誰か他の人が頼んだことになります。つまり自分で頼むことはありませんでした。
この今まで食してきた料理と、目の前の料理の違いは一体なんなのか。
理由はすぐわかりましたが二つあります。一つ目は上記ウェンさんのコメントどおり、ピーマンの炒めすぎです。なぜ炒めすぎになるのかの理由も簡単にわかります。他の料理本による炒める順序は、ピーマン→肉です。ウェンさんは、肉→ピーマンです。ここが明らかに違うのです。
二番目の理由。それは肉の下ごしらえです。
他の料理本によれば肉に下味を加えてそのまま油通しする(だから最後に肉を加えて炒め合わせる)ということですが、ウェンさんはまったく違います。ウェンさんの方法は通しで説明するとこうです。
まず鶏肉をせん切りにし、調味料(こしょう、酒、豆板醤、片栗粉、サラダ油)を順番にもみこんで10分ほどおきます。ここがポイントです。
この鶏肉をいため鍋で肉の色が変わる程度にいためたところで、下ごしらえしたピーマンを加え、ピーマンがしんなりしたら合わせ調味料でからめて出来上がり。
シンプル、ビューティフル、合理的で、すべて納得。
鶏肉がせん切りでいて一本一本がさいころステーキならぬせん切りステーキ状態でなんてフルーティで微妙なのか。これにピーマンが加わってせん切りステークダンスレビュー。
でした。最高。 KAI
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