インターネット社会の現実

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昨日(5月31日)の昼過ぎ、CNETにYahoo! JAPANがGoogleからYSTへの検索エンジン切り換えを実施の記事(まだこの時点では「実施予定」の内容でしたが)が掲載された直後から、CNETのトップページにつながらなくなった。さすがにYahooもCNETも、影響力大だなあなんて感心していたら、原因がNTT Com、電源故障で大規模なサービス障害とは驚いた。

まったく人ごとではありません。当社も100社以上の会社に対して基幹業務のASPサービスをやっていますので、もしこんな事態になったら単なるクレームではすまされなくなります。

こういった上位のキャリア自体の障害が起こると言うことは、自社のデータセンターのサーバーや電源等の二重化だけではなく、回線自体の二重化も必要と言うことになります。これをユーザーに負担してもらうとなると、月額利用料を相当値上げせざるを得ません。

それにしても、これがインターネット社会の現実です。

どんなに立派なシステムであっても、そのインフラが安心して使えるものでない限り、こういったリスクから逃れられません。これが何を意味しているかというと、今私たちは大変な社会に踏み出そうとしていると言うことです。

大変な社会とは、何もかもがモニターの中でできるようになって、しかし、その実態は、物理的な実体を持たない通信という情報社会そのものであって、もしこのインフラが破壊されたら、一体その影響たるや想像を超える事態になるのではないか。

昔(と言ってもつい最近も)、銀行のATMがストップして、急遽窓口での無審査での出金を行ったことがありました。まだ窓口があればましです。窓口を持たないネット専用銀行も出てきています。銀行はまだましな方です。その他のサービスに至っては、電話掛けようにもその電話がIP電話しか使えないとなったら、もはや手も足も出ません。

つまり、今や、電気、ガス、水道と言った生命維持のインフラと全く同等のレベルまでインターネットと言うインフラはなりつつあると言うことです。果たしてキャリア自身にその意識、あるやなしや。 KAI