今週は忙しくて、「CEOは大変」の続きを書きかけて、放っておいたら、グッドタイミングでCNETにインテルCEOのインタビュー記事インテルCEOがIT業界にモノ申すが出ました。
インテルCEO Craig Barrettが心底楽しめることが1つあるとすれば、それは自分への批判が間違っていたことを証明することだ。
3年前、ウォールストリートは、Intelの過剰な設備投資に批判的だった。しかし、元スタンフォード大学工学部教授で1998年3月にIntelのCEOに就任したBarrettは、自分のプランを頑として変えなかった。そして、この投資のおかげで、Intelは景気が上向き始めた時には、ノートPCやサーバ向けの新しいチップを量産できる状態になっていたことから、結局は同氏のほうが正しかったと証明された。
フィオリーナも同様に後から自分が正しかったことを証明できることを祈っています。ゲームと同じように結果は確実に出ます。バレットやフィオリーナが自分の信念を変えないで頑なにそれを貫き通すのは、他人には見えていないものが、彼らにははっきりと見える何かがあるからです。
何かとは何か。
私が理解するのは、なかなかうまい表現ができませんが、あえて言えば「身体感覚」あるいは「リアリティ」とでも言えましょうか。
確実に企業運営に自信が持てるようになると、組織の隅々まで、神経が行き渡るようになります。テニスにおけるラケットであるとか、自転車を乗りこなせるようになった時の自転車であるとか、道具が皮膚感覚で使えるようになると、道具があたかも身体の一部であるかのように機能し始めます。企業という組織も、CEOの身体組織の一部として機能し始めた途端、CEOの意志に従って機能し始めるのです。
そこで重要になるのが、どうなるか、ではなく、どうなりたいか、です。
この意志が確固たるものであればあるほど、それは、身体感覚として、具体的な道筋が、当の本人の目に明確に示されるのではないかと考えます。
CEOは大変ですが、最高のゲームを、シミュレーションではないリアリティそのものの世界で体験できるのは、CEOならではの最高の特典です。 KAI