ダイレクトマーケティングの黄金方程式

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今回は、ECサイトでの買い物とは一体どういうものなのか、概念整理をします。

ECサイトの検索エンジンとして前回はアラジンを取り上げましたが、価格.comというECサイト用検索エンジンの方が消費者に取ればより利用されていると思われます。

こちらを利用する目的の中心は、名前の通り、価格の比較です。アラジンのカテゴリ検索+価格の比較です。更に口コミ情報という強力な商品情報も参照されます。しかし、こちらのカテゴリには健康食品や化粧品と言ったカテゴリが存在しません。これは、これらのカテゴリが価格の比較という目的にそぐわない内容であるためと言えます。

口コミ情報だけならアットコスメも有名ですが、こちらはEC用検索エンジンと言うより情報系サイトと言った方が良いでしょう。

消費者は、モールにしろ、検索エンジンにしろ、情報系サイトにしろ、買い物の目的に合わせて行き先を選んでいます。行った先が、モールの中であろうと自社サイトであろうと消費者に取れば知ったことではありません。じゃあ、それでいいじゃないか、と言われそうですが、それでは困るのです。お店側からすればどうすれば沢山の人に来店して頂き、最終的に売上を極大化させるかが、最も重要なことです。

(この先の話の概念はダイレクトマーケティング考に書いていますので参考にしてください)

通販会社の売り上げを上げる基本的要件は、リピートの獲得です。

新規の売り上げをいくら獲得してもリピートがなければ最終的な売り上げの確保は不可能です。つまり以下の2段階をいかに制するかが、ネット(オン)通販(つまりはダイレクトマーケティング)の要諦になります。

■新規顧客をいかに獲得するか

■リピート注文をいかに獲得するか

1番目はある意味で簡単です。宣伝、コマーシャルを使えば良いだけです。

オーバーチュアのような検索エンジン系もあれば、情報系サイトに広告をぶつと言う手もあります。しかし、一番効果があるのがモールでのメールによるキャンペーンも含めた広告です。

モールでのキャンペーンがなぜ効果があるか、きわめて簡単な理由です。

もしあなたが横浜のラーメン博物館へ行くとするじゃないですか。ここでのぼりが立っている店と、のれんが出てるかどうかわからない店とどちらに入りますか?答えは明らかでしょう。実はモールのメリットとはこれ(だけ)なのです。モールに出店して、広告には参加しないというお店もありますが、単にお店の設備を利用する目的ならさっさと退店してもっと割安なASPサービスを利用すべきです。

さて、リピートの獲得、ではどうでしょうか。

そういう意味ではモールは逆効果になることが一目瞭然でしょう。競合商品と言う誘惑が、モールには満載だからです。

で、理想的なリピートのシナリオとは、「モールで顧客獲得→自社サイトでのリピートの注文」につきます。これがダイレクトマーケティングの黄金方程式です。

しかし消費者は気まぐれです。いくら新規客への納品書に自社サイトを案内しても、またモールに来ます。この時に意味を持つのが自社サイトへの誘導です。2番目の要諦であるリピート注文の確保のためには、モールから自社サイトへの誘導が必須です。これが普通のモールでは、他社のコマーシャルの餌食になって不可能なのです。

既に理解していただけたと思いますが、この黄金方程式とASPのメタ化というのは、実は直結しているということを、次回以降説明します。 KAI